5つのYouTube広告の種類とそれぞれのメリット・デメリット
- YouTube広告の種類が知りたい
- YouTube広告の種類ごとのメリットやデメリットが知りたい
2020年、YouTubeは約3000億円の動画広告市場に急成長しました。2024年には7000億円になるとの予測もあります。まだまだ急成長し続ける動画広告市場に参画して的確にマーケティングするためには、YouTubeに出向できる広告の種類も正確に把握しておかなければなりません。
今回の記事ではYouTubeの広告の種類やそのメリット、デメリットについてわかりやすく解説します。くわえて、ケースによって向いている広告の使い方も紹介します。
目次
YouTube広告の3つの課金方式
YouTubeで動画を見ていると、動画の前後や途中に動画広告が再生されます。この動画広告はインストリーム広告やバンパー広告ですが、その他にもさまざまな種類の動画広告があります。
YouTubeの課金方式は動画広告が視聴されての課金だけとイメージされますが、実際には3つの課金方式があります。「視聴課金」「インプレッション課金」「掲載日数課金」です。視聴課金とインプレッション課金が主な課金方法です。
視聴課金とは「○秒以上の視聴で課金が発生する」という仕組みです。インプレッション課金は表示回数ごとに課金が発生します。
YouTube広告の種類
YouTubeの広告の種類は「インストリーム広告」「ディスカバリー広告」「バンパー広告」「アウトストリーム広告」「マウスヘッド広告」の5種類があります。それぞれのメリットやデメリット、課金形態、特徴を説明していきます。
インストリーム広告
インストリーム広告とは動画の前後や途中に再生される動画広告です。スキップできるものと、スキップ不可の2種類のインストリーム広告があります。スキップできるインストリーム広告は長さに制限がありませんが、12秒から3分以内が推奨されています。
スキップ可能なインストリーム広告は5秒でスキップでき、30秒以上の視聴で課金されます。スキップ不可のインストリーム広告は長さが15秒以内でインプレッション課金になっています。
メリット
インストリーム広告のメリットは「動画の認知度が向上する」「コストパフォーマンスがいい」です。5秒は必ず表示されるのでユーザーの目にとまります。30秒以上再生されないと課金されないので、興味のないユーザーが視聴することはなく余計なコストが発生しません。
デメリット
インストリーム広告のデメリットは、短すぎる動画を設定すると無駄な費用が増えることです。30秒未満の動画だとすぐに動画の最後まで視聴となり、課金条件を満たしてコストが発生します。
ディスカバリー広告
ディスカバリー広告はYouTubeの検索結果や関連動画の横、モバイル版YouTubeのトップページに表示される広告です。サムネイルとテキストで構成されており、一見すると通常の動画と同じように見えます。
ディスカバリー広告はクリックされることで課金されます。ユーザーがクリックすれば再生時間にかかわらず課金が発生します。
メリット
ディスカバリー広告は「興味のあるユーザーのみ広告をクリックする」「チャンネル登録者数や動画再生回数を増やせる」の2つのメリットがあります。興味のあるユーザーしかクリックしないのでコンバージョン率も高めです。
また、動画のクリックがそのまま動画の再生回数につながります。チャンネル登録することも可能なため、チャンネル登録者数も増やすことができます。
デメリット
ディスカバリー広告は通常の動画と同じように、サムネイルとテキストで構成されます。ターゲットに刺さる構成でないとクリック率が低くなる可能性があります。サムネイルとタイトルを工夫してクリック率を上げましょう。
バンパー広告
バンパー広告はインストリーム広告と同様に、動画の前後や途中に再生される動画広告です。インストリーム広告との違いは再生時間とスキップ不可です。バンパー広告は最長6秒までの動画をスキップなしで設定できます。
短い時間でインパクトのある動画に向いている広告です。バンパー広告はインプレッション課金です。
メリット
バンパー広告は「多くのユーザーの訴求できる」「ユーザーに嫌われない」「ABテストがしやすい」という3つのメリットがあります。
まず、スキップされないので多くのユーザーに訴求できます。最長でも6秒以内でさっと終わるのでユーザーにも嫌われにくく、内容がワンセンテンスになるのでABテストもしやすいです。
デメリット
バンパー広告はわずか6秒の動画広告ですので、動画の内容によっては全く訴求できません。動画の切り口や演出、テーマによって効果が大きく変わります。ABテストで効果的な動画広告に絞って配信しましょう。
アウトストリーム広告
アウトストリーム広告はYouTube以外のウェブサイトやアプリに表示される広告です。最初は無音で再生され、ユーザーがミュートタブをタップすることで音声付きになります。
アウトストリーム広告は2秒以上の再生で課金が発生する仕組みです。
メリット
アウトストリーム広告のメリットは「YouTube以外のユーザー層にアプローチできる」「広告費を最小限に抑えられる」の2点です。アウトストリーム広告はYouTube以外に配信できるので、YouTube以外のユーザー層に訴求することができます。
また、2秒以上再生されたときにしか課金が発生せず、コストが最小限に抑えられます。
デメリット
アウトストリーム広告は画面に表示されると強制的に再生されるため、ユーザーに嫌がられる可能性もあります。
マストヘッド広告
マウスヘッド広告はYouTubeのホーム画面トップに表示される広告です。広告管理画面から設定できず、配信にはGoogleの営業担当に予約して許可をもらう必要があります。
課金形態は掲載日数による課金と、インプレッションによる課金の2つがあります。
メリット
マウスヘッド広告は「視認性が高い」「ブランド認知度が上がる」というメリットがあります。YouTubeのホーム画面トップに表示されるためユーザーの目に圧倒的にとまりやすく、ブランド認知度が向上します。
デメリット
マウスヘッド広告は広告費用が非常に高額で、最低でも170万円かかります。これまで紹介してきた動画広告と比較すると比べものにならない高さです。
YouTube広告をどのように使い分けるか
YouTube広告をどのように使い分けるかについて、いくつかのケースを紹介します。
認知度を高めるならバンパー広告
自社や製品の認知度を高めるならスキップされず、動画の前後や途中に再生されるバンパー広告が最適です。6秒間はスキップされないために、伝えたい情報を広告主がコントロールできます。
スキップ不可のインストリーム広告のように長時間流れないので、ユーザーから嫌がられる可能性も減ります。
見込み客の獲得ならインストリーム広告
動画広告を使って見込み客を獲得するならインストリーム広告がおすすめです。スキップ可能な広告を最後まで見るのか、それとも最初からスキップするのかで見込み客になるか否かを分析できます。
購買促進はディスカバリー広告
ディスカバリー広告はユーザーが興味を持ってクリックする広告です。そのため、ディスカバリー広告のコンバージョン率は他の動画広告より高いです。最小限の費用で購買促進をするならディスカバリー広告が最適です。
まとめ
YouTube広告には5種類の広告があります。それぞれ異なった特徴やメリット、デメリットがあります。それぞれの特徴を押さえて適切に広告配信することで、マーケティングの効果を上げることができるはずです。